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錦帯橋と私の暮らし

昨日、自転車で街を走っていたら「エバさん!」と呼ぶ声が聞こえました。パッと振り向くと親しい顔が見えました。自転車を降りしばらく一緒に歩くと「この前、錦帯橋の料金所の隣にある多言語音声案内のボタンを押したら流れた声はエバ先生の声でした!」と喜んで言ってくれました。その通り!私がメキシコからお嫁に来て、長女が小2、長男が年長の時にお知り合いの方からその翻訳と朗読を頼まれました。あの時からその場所が私の秘密基地の入り口になりました。

生活が忙しくなって、一人で考え事をする時にはそこに行って、ゆっくり自分の声を聴きながら今までの日本での人生を振り返りながら風を感じて空を見上げます。

それから河原に降りて錦帯橋の二つ目の柱を背もたれにして靴を脱ぎ、錦川の水を感じながら新たな気持ちになって次のチャレンジの決意をします。

初めて錦帯橋を訪れた時は春でした。結婚をする前に主人が連れて行ってくました。そこで将来私達の子供達が色んな行事に参加する事になるとは思ってもいませんでした。メキシコに帰らなかった夏の暑い時は吉香公園の噴水で遊ぶ為に橋を渡り、観光客気分になり、時にはアイスクリームを買って楽しい日々を過しました。語れば語るほど思い出が溢れます。

岩国幼稚園の先生方がロープで安全な広さを囲って作って下さった川の中の夏のプール、周辺はその後、岩小のちびっこガイド活躍場にもなり、錦帯橋工作教室、春には大名行列、錦帯橋マラソン等も行われ、詩仙堂チャリティファッションショーには姉がメキシコから来て初モデル体験をしました。観光ホテルでの朝の会の時に上から眺める錦帯橋、ママ友と山登りをし、お城から橋を眺めながら、子育ての悩みなど相談したこと、海外からの友人が思い出に日本らしい景色の中で写真を撮りたいと、鎧に身を固めて撮影したこと、思い出は尽きません。夏の花火大会では朝の場所取りから始まり、とても楽しみでした。

自然に勝るものはないと思っているので、いつまでも続くと信じているのは周辺の桜と紅葉です。私にとって一番美しくて気持ちが暖かくなるのはこの岩国のお城から錦川への素晴らしい風景です。今は子供達が社会人になって、私も仕事の関係で岩国を離れる事が多くなりました。海外から友人達が岩国を訪ねた時に私と直接会えない事が増えました。でも、ボタンを押すと私の声でこの美しい橋の歴史を聞く事が出来て喜んでくれます。私の声がいつまでそこにあるか分かりませんが錦帯橋は私の心の中に永遠に残ります。

Escrito para concurso en la publicación del libro Kintaikyo no imoide essay

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